ゲーム機 | ニンテンドースイッチ |
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発売日 | 2019年7月25日 |
メーカー | アイディアファクトリー |
ジャンル | アドベンチャー |
主人公「リリアーナ」は、ある事件をきっかけにブルローネ・マフィアの世界へ足を踏み入れる。彼女は非日常的な状況に巻き込まれ、さまざまな運命的な出会いと恋愛模様が展開される女性向け恋愛アドベンチャーゲーム。2018年にPS Vita向けに発売された作品を移植し、新たに3つのコンテンツが追加されており、さらに15枚以上の新規イベントCGが収録されている。独自の「MSシステム」では、プレイヤーがアイコンを選択することで他のキャラクターの状況や感情を覗き見ることができ、物語に深みと選択の楽しさを与えている。スリリングなマフィアの世界で、心揺さぶる恋愛を体験しよう。「ピオフィオーレの晩鐘 -ricordo-」は、ドラマティックなストーリーと美麗なビジュアルが融合した、魅力的な一作だ。
本作については、VITA版の移植ということで、いくつかの改善点があったのが嬉しかったです。特に、既読スキップの際にMSが飛ばされずに止まるようになったおかげで、ストーリーに集中しやすくなりました。この点がプレイの快適さを大いに向上させていると感じました。また、グラフィックも進化しており、新規スチルの追加は非常に魅力的でした。元々の美しい立ち絵やスチルとの調和もあり、見応えがあります。
サウンド面では、BGMは特に印象に残るものではなかったですが、メインキャラクターたちを演じる声優陣の演技は素晴らしかったです。物語そのものの熱中度も高く、各キャラクターのルートで異なる展開を楽しめました。グッドエンドだけでなく、バッドエンドにも追加要素がある点が秀逸で、全てのエンディングを追いたくなる魅力があります。
また、エンディングの種類が豊富なので、コンプリートに挑戦する際には長く楽しむことができるでしょう。特にスイッチ版では後日談が追加されているため、VITA版をプレイ済みの方でも新たな楽しみ方ができると思います。ゲームバランスに関しては、初回は少し難しく感じるかもしれませんが、一度プレイすれば再挑戦も容易なので、そこまでのストレスはありませんでした。
1920年代の南イタリアを舞台にしたシリアスなストーリーで、マフィアの抗争や切なさがテーマになっています。残酷なシーンも含まれているため、苦手な方には注意が必要ですが、情感豊かな物語を求める方にとっては非常にお勧めの作品です。初めてプレイされる方にはVITA版よりスイッチ版をお勧めします。